São Paulo,Brazil その2

サンパウロ、グアルーリョス国際空港からタクシーに
乗り込み、市街地を抜けるとほとんど渋滞もなく、山を
いくつかと中規模の街をいくつか通過して2時間。
今回の目的地Limeira市はのんびりとした田舎の、
だだっ広い平原の中にあった。
ホテルはリメイラの市街地から少し離れた場所にあり、
日曜に到着したせいか、近くの店はすべて閉まっていた。
10月の終わり、南半球のサンパウロは現在初夏。
日曜の午後を散歩がてら街まで歩いてみる。
ひと気のない昼下がり。
街まで5kmくらいか?地図はないけどまっすぐ歩いて行けば
たどり着くだろう。だめなら引き返せばいいんだし。
暑い。蒸し暑い。ひたすら歩く。
一時間近くかけてやっと街にたどり着いた。
暑さで水分が滝のように流失。
とりあえず街の入り口のバスターミナルで、その補充。
うますぎて、しばらくここで動けず、休憩。
SKOL...スコール...雨宿りしながら、冷えたビールをのんで
時間を潰す。そんな感じなんかな。
 
実際にそういえば一雨きそうな雲行きだ。
さっさとホテルに帰らねば。
帰り道で.....
火山の噴火のよう
アリ塚である。
.....汽車の邪魔にならないのかな?
近寄って、蹴りを入れてみた。ものすごく硬い。
まるでコンクリート製のようだ。表面もまったく崩れない。
 
アリ塚というのは巣なのだが、これを人間のサイズに例えると
ピラミッド級の集合住宅を重機も使わず素手と口で、そこら辺の
土や枯れ草を自らの唾液を接着剤にして作り上げてしまう。
なんというエコなやつら。
これが建設開始の状態。
 
気がつかないうちに盛り盛りになってくるというから、その工期
は一週間もしないらしい。
エジプト人が国家事業で20年近くかかるピラミッドみたいな
ものを、知らない間にそこらへんでボコボコ作ってしまう。
よく考えたらすごいだろう、不眠不休、年中無休で仕事するに違い
ない。ひどいブラックな社会なんだろうな、あり社会って。
アリに生まれなくて良かったと思う。
 
この巣をアリは数年で放棄するのだが、ありが住まなくなった
あとは更に硬くなり、見た目もコンコリートの塊のように
なってしまう。こうなってしまうと、もはや人力ではどうしよう
もなくなる。ブラジルでは専用の重機を使って掘り起こすのだが、
地下にも同じように硬く根をはっているため、撤去後は穴ぼこ
だらけになってしまう。土地の機能、価値がさがるため、
実に厄介なものなのだ。
とはいっても人間の都合なのだけども。
 
このように地上に向かってもっこりと建造するのはシロアリで、
アリのほうは人知れず地下に向かって巨大なコロニーを作るのだとか。
同じ仲間で性質が反対なんだなぁと思っていたら、実は
シロアリの方は、正式にはアリではなくゴキブリの系統に属する
このアリ塚の中に数千万の小さな白いゴキブリが.......
 
すぐにも観察をやめ、ホテルへと急ぐ。
もうすぐスコールが来るだろう。
 
案の定、ホテルについたらすぐに物凄いスコールが始まった。
 
夕方まで寝入ってしまった。腹が減ったので外に出たら
昼間は閉まっていた店が、churrasco屋(ブラジルのBBQ)
だった。うまそうなんだけど、言葉がまったくわからん。
他にレストランもないので今晩は仕方がなくここで。
 
こういう店は定額料金で、サラダバーとかご飯なんかは
ビュッフェスタイル、ウェイターが串にさしたいろいろな
部位の肉をもってきて皿に切り分けてくれる。この部分は
食べ放題。
昼間のSKOLビールも、頼んでいないのに置いて行った。
しかも大瓶。
アメリカにあるこういう店はドレスコードなんかもあって
オシャレな感じだけど、ここ、床はコンクリートの打ち
っ放しで、駄菓子なんかも売ってて、ウェイターも
普段着に近い。英語はYes Noすら通じない。多分この
レストラン開店発の日本人だろうな。俺は。
 
時差ぼけと昼間の疲れで、だいぶ酔いもまわってきた。
お代わりのビールも断りもなく置いて行った。
またしても大瓶。
 
このままいてはエンドレスに肉とビールがきてしまうので、
お勘定、紙に書いってもらった。30Real
1500円くらい。安ぅっ! オサレさは0だが、大満足。
 
帰る前にもう一回くらいきてもいいと思った。
 

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